薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
「だって。どうも陸斗さんも、妊娠に気づいてるみたいよ」

「……え?」

一瞬、聞き間違いかと思った。

「何で?」

「真那斗から聞いた。お父さんが、『たぶん奏さんは妊娠してる。だから陸斗から全力で逃げると思う』って陸斗さんに言ったみたい」

私はしばらく何も言えなかった。

「…………何なの、茂樹先生」

妊娠だけじゃない。

陸斗さんから全力で逃げるところまで、ほぼ正解。

「アンテナ凄すぎません!?」

「息子のこと分かってるんでしょ」

「それにしたって当たりすぎて怖い!」

しかも陸斗さん自身も、昨日、聖子さんたちへ連絡した時に最近の私の様子を聞き、何となく察し始めていたらしい。

そう言われてみれば、最近は妙に眠かったし、以前より疲れやすかった。食欲にも波があった。

でも私は、それを事件が片づいたあとの疲れだとばかり思っていた。

自分自身がそうだったのだから、周りも同じように思っていたのだろう。

「……余計会いたくなくなった」

「何で」

「だって聞かれるでしょう!」

「そりゃ聞くでしょ」

「私はまだ心の準備できてないの!」

一人でも絶対に大騒ぎする。

それが三つ子。

想像しただけで、また逃げたくなる。

――そんなことを言っていた頃。

私たちが飛び出してきた恵麻の実家には、本物の陸斗さんが到着していたらしい。
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