薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
ひと通り報告が終わったところで、茂樹先生がふと私の顔を見た。

「ところで奏さん、体調は?」

その瞬間、胸が小さく跳ねた。

「……今は大丈夫です」

答えた途端、何となく部屋の空気が変わったような気がした。

隣を見ると、陸斗さんも私を見ている。

北海道を出る前から、このことについては二人で話していた。

妊娠していることは、帰ったら伝える。

仕事のこともあるし、これから病院へ通うことも増えるかもしれない。体調だって、いつまでも今と同じとは限らない以上、隠し続けるつもりはなかった。

私はテーブルの下で一度手を握った。

すると、その手を陸斗さんがそっと包む。

以前なら、それだけでも周囲の視線が気になったかもしれない。

今は、その温かさに少しだけ背中を押された。

「……皆さんに、一つだけ報告があります」

「報告?」

鈴子さんが首を傾げる。

聖子さんも、純さんも、愛梨も、大雅さんも、暢さんも、紗凪さんも一斉にこちらを見る。

その中で、茂樹先生だけが妙に静かだった。

この人、多分もう何かを察している。

私は小さく息を吸った。

「私、妊娠しています」

一瞬、部屋から音が消えた。
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