薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
それから何とか全員の支度を終え、ようやく朝食になった。

どんなに忙しくても、朝と夜の食事は、できる限り家族みんなで食べるようにしている。

夜は難しい日も多い。

陸斗さんの仕事もあるし、然と岳には部活がある。子どもたちが成長するにつれて、それぞれの予定も増えてきた。

だからこそ、朝だけでも、できるだけ同じ食卓を囲みたいと思っている。

陸斗さんは橙を抱いたまま席についた。

すると翠が立ち上がり、

「パパ、私が橙見てるから、ご飯食べたら?」

と声を掛けた。

「でも翠も食べてる途中でしょう」

「大丈夫。パパ今日仕事でしょ?」

そう言いながら、慣れた手つきで橙を受け取る。

「翠、ありがとう」

「うん。ほら、パパ。冷めるよ」

本当に、こういうところは助かる。

全員で「いただきます」と声を合わせると、朝からあれだけ大騒ぎしていたのに、食卓を囲んだ瞬間だけは少し穏やかな時間が流れた。

……まあ、本当に数分だけだったけれど。
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