薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
大雅さんはすぐには答えなかった。

「可能性はある」

「時計とか?」

「時計を探してたとは決めるな」

短く返される。

「母子手帳かもしれない。別の物かもしれない。何か確認しただけかもしれない。今分かるのは、金目当てじゃない可能性が高いことと、何かを探した可能性がある。それだけだ」

私は両親の腕時計が入った袋を見る。

ずっと、ただ捨てられなくて取っていただけだった。

事故の時、最後に身につけていた物。

それ以上でも、それ以下でもなかった。

少なくとも、今日までは。

「これ、どうしたらいいですか?」

両親の結婚指輪と腕時計を入れていたジップ付きの袋へ手を伸ばしかけた、その瞬間。

「開けるな。そのままの状態で別の袋に入れてくれ」

大雅さんの声が飛んだ。

手を止める。

「このまま?」

「ああ」

愛梨さんが新品のジップ付き袋を用意してくれた。

私は元の袋を開けず、中身も取り出さず、そのまま新しい袋へ入れて封をする。

「これでいいですか?」

「ああ」

大雅さんは、それまで元の袋にも、中にある指輪や腕時計にも一度も触れていなかった。

新しく封をした外側の袋だけを受け取る。

「預かる。どうするかは戻ってから決める」

「お願いします」

今日、この部屋で起きたかもしれないことと、両親の事故当時の物に何かが残っているかもしれないこと。

それは、分けて考えなければならないらしい。

時計に何か残っているのか。

事故当時、誰かが触れた痕跡があるのか。

年月が経ちすぎて、何も残っていないのかもしれない。

今はまだ、何一つ分からない。

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