薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
リビングへ行き、冷蔵庫を開ける。

「……」

予想どおり、ほとんど何も入っていなかった。

昨日、自宅の冷蔵庫にあったものは置いてきた。というより、あの状況で冷蔵品や冷凍品、作り置き、開封済みの調味料まで一つずつ確認して運ぶ余裕なんてなかった。

結局、必要のないものは後日整理することになっている。

「……見事に何もない」

飲み物くらいはあるけれど、朝ごはんになりそうなものはない。

一階にはカフェがある。

そこへ行けばいいのかもしれない。

ただ、昨夜あれだけ“一人で外へ出るな”“何かあればまず相談しろ”と言われたあとで、同じ建物だから大丈夫だろうと勝手に下へ行くのも、何となく気が引けた。

「……でも、朝六時だし」

誰かへ連絡するにも早い。

陸斗さんはすぐ隣。

聖子さんは九階で、鈴子さんと茂樹先生は十階。

いる場所だけは分かっているけれど、朝六時から“朝ごはんどうしたらいいですか”と聞くのもどうなんだろう。

そんなことを考えながらダイニングテーブルへ座り、スマートフォンを目の前へ置いた。

とりあえず水でも飲もうかと立ち上がりかけた、その時だった。

新しいスマートフォンが鳴る。

「……え?」

画面を見る。

聖子さんからだった。

『おはよう。ちゃんと寝られたかしら? 朝は下のカフェでモーニングにしましょう』

「……」

朝六時。

早い。

と思った直後、もう一件通知が入った。

今度は鈴子さん。

『おはよう。よく寝れた? 朝ご飯はどうする? 茂樹さんと聖子が下でモーニングしようって言ってるけど』

続けて、ほとんど間を置かずもう一件。

陸斗さん。

『おはようございます。寝られましたか? 今日の予定も確認したいので、朝から申し訳ありませんが時間を作れますか。朝食はどうしますか?』

三件。

ほぼ同時だった。

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