薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
今日は十二時から十八時まで。

いつもの倉庫。

いつもの仕事。

そこだけは、昨日までと変わらないはずだった。

勤務先には何事もなく到着した。

誰かにつけられているような気配もなく、見慣れた建物が見えた時には、さすがに少し肩の力が抜けた。

入口近くまで来たところで、愛梨さんが小さな声で言う。

「ここまで来れば、とりあえず大丈夫そうですね」

「はい。ありがとうございました」

「何かあったら、すぐ連絡してくださいね。帰りは陸斗さんが迎えに来る予定ですから、それまでは一人で勝手に動かないでください」

「分かりました」

軽く頭を下げ、愛梨さんと別れる。

入館手続きを済ませて更衣室へ向かい、いつものように仕事着へ着替える。

作業エリアへ持ち込めない二台のスマートフォンをロッカーへ入れたところで、耳元に指が伸びそうになった。

――絶対に外さないでください。

暢さんの言葉を思い出す。

「……はいはい」

誰に聞かせるでもなく呟いて、ロッカーを閉めた。

あとは、いつも通り働くだけ。

そう思って更衣室を出た、その時だった。

「神宮寺さん」

後ろから名前を呼ばれた。

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