薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
「はい。本日の勤務についても、こちらでキャンセル処理することになっていますので、そのままお帰りいただいて」

「今日、十二時から十八時でシフト入ってますけど?」

「はい。それは、こちらで処理しますので」

「……突然ですね」

思ったまま口にした途端、部署長の表情が明らかに強張った。

「まあ……会社の判断ですので」

また額の汗を拭う。

この人が普段から暑がりなのは知っている。

でも、こんなに落ち着かない姿は見たことがなかった。

今月いっぱいで契約終了なのに、今日で最後。

今日の勤務まで取り消して、そのまま帰れ。

しかも、事前連絡は何もない。

昨日まで普通にシフトが入っていて、私は何も知らずに出勤してきた。

――変だよね。

そう思ったけれど、口には出さなかった。

ここで問い詰めても、今の部署長からまともな答えが返ってくる気はしない。

それに、昨日から自分の周りで起きていることを考えると、下手に何を疑っているのか見せない方がいい気もした。

「分かりました」

そう答えた途端、部署長がわずかに息を吐いた。

明らかに、ほっとしたように見える。

また一つ、引っかかった。

「では……今までご苦労様でした」

「お世話になりました」

頭を下げ、その場を離れた。

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