薔薇色って何色?――ロト7で人生をやり直すはずが、敏腕弁護士の執着愛に捕まりました――
事務所が静まり返る。

未來。

髙橋。

坂上。

そして、今日突然なくなった仕事。

今まで別々に起きていると思っていた出来事が、少しずつ同じ場所へ集まり始めている。

「ただね」

暢さんが椅子へ浅く腰掛けた。

「相手がものすごく高度な方法で全部隠してるのかと思ったら、意外とそうでもない。ところどころ雑なんだよ」

純さんが呆れたように言う。

「大胆なのか、雑なのか分かんないわね」

「両方じゃない?」

聖子さんが返す。

暢さんも苦笑した。

「隠してるつもりではいる。でも、全部隠せてると思い込んでる感じかな」

そして、表情を戻す。

「ただ、これがそのまま神宮寺さんのご両親の事故や会社の件へ繋がるかと言われたら、まだ第一歩です」

私はゆっくり息を吐いた。

何かが分かり始めている。

でも、分かったことで余計に分からないことも増えていく。

その時、陸斗さんが突然口を開いた。

「神宮寺さんは、ここで働いた方がいいと思います」

「……え?」

あまりにも早かった。

純さんが目を瞬かせる。

「早っ」

聖子さんまで呟いた。

「ストレートねえ」

茂樹先生が少し困ったように息を吐く。

「陸斗。そこは僕が言うところじゃないのかい?」

「結論は同じでしょう」

「そうだけどね」

「なら問題ないかと」

「いや、問題はそこじゃないんだけど」

暢さんが肩を揺らし、鈴子さんなんて完全に面白がっている。

「まあ〜、若いってすごいわねえ」

「母さん、何の話ですか」

「何でもないわよ」

絶対、何でもなくない。

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