天才外科医の密かなる執愛~傾国の微笑は運命を耽美に狂わせる~
思わずくすりと笑う藍衣。はしたない気もするが、食べ物を捨てるのはよろしくないので、これはやむを得ない決断だ。
「同感です」
ふたりでフィレ肉を半分こして完食する。栄養豊富な高級食材を摂取して、午後も頑張れそうだ。そう自身に気合を入れた。
職場復帰して一週間。毎日ヘトヘトではあるが、業務にも自分の体調にも慣れてきた。初顔合わせだった新人からも頼ってもらえるようになり、手応えを感じ始めた頃。
少々意外だったのは、黎士が思いのほか頻繁にロイヤルフロアへ顔を出すこと。
藍衣の祖父の主治医をしているのは知っていたが、ほかの患者からも引っ張りだこらしい。腕を見込まれているのはもちろんだが、中には容姿目当てで大金を積み、黎士を指名するマダムもいるという話だ。
この日も診察なのだろう、朝の比較的早い時間に黎士が姿を見せた。
看護士たちとともにミーティングをしていた藍衣だが、スタッフルームの空気が色めき立つのを感じ取る。
「滝沢先生……!」
自然と女性看護師たちが彼のもとに集まっていく。
「同感です」
ふたりでフィレ肉を半分こして完食する。栄養豊富な高級食材を摂取して、午後も頑張れそうだ。そう自身に気合を入れた。
職場復帰して一週間。毎日ヘトヘトではあるが、業務にも自分の体調にも慣れてきた。初顔合わせだった新人からも頼ってもらえるようになり、手応えを感じ始めた頃。
少々意外だったのは、黎士が思いのほか頻繁にロイヤルフロアへ顔を出すこと。
藍衣の祖父の主治医をしているのは知っていたが、ほかの患者からも引っ張りだこらしい。腕を見込まれているのはもちろんだが、中には容姿目当てで大金を積み、黎士を指名するマダムもいるという話だ。
この日も診察なのだろう、朝の比較的早い時間に黎士が姿を見せた。
看護士たちとともにミーティングをしていた藍衣だが、スタッフルームの空気が色めき立つのを感じ取る。
「滝沢先生……!」
自然と女性看護師たちが彼のもとに集まっていく。