天才外科医の密かなる執愛~傾国の微笑は運命を耽美に狂わせる~
植栽に囲まれたエントランスを抜けると、ロイヤルフロアに負けず劣らずといった高級感漂う白いタイル張りのロビー。脇にはコンシェルジュカウンターと、ゆったりとした待合スペースがある。
「上品な内装ですね」
隣の栢森に話しかけると「さすがは貞平様がお選びになったお家です」と当たり障りのない返答をくれた。
「お部屋はどちらですか?」
「通路の奥、左手に入口がございます。一、二階のメゾネットタイプの物件です。モダンと言いますか、素敵なお家でしたよ」
栢森は昨日、藍衣の荷物を運びにこのレジデンスを訪れたため、中の様子を把握している。
ちなみに、黎士は引っ越しこそ終えているものの、昨日は不在だったそう。仕事に行っていたのだろう。
だが、今日は在宅しているという。対面のときを前に緊張で口から心臓が飛び出そうだ。
部屋の前に辿り着き、ふたりは足を止めた。鍵は持っているが、中に人がいるのに勝手に開けるのははばかられ、玄関のチャイムを押した。
ほどなくしてドアが開く。
「鍵、開いてるぞ」
「上品な内装ですね」
隣の栢森に話しかけると「さすがは貞平様がお選びになったお家です」と当たり障りのない返答をくれた。
「お部屋はどちらですか?」
「通路の奥、左手に入口がございます。一、二階のメゾネットタイプの物件です。モダンと言いますか、素敵なお家でしたよ」
栢森は昨日、藍衣の荷物を運びにこのレジデンスを訪れたため、中の様子を把握している。
ちなみに、黎士は引っ越しこそ終えているものの、昨日は不在だったそう。仕事に行っていたのだろう。
だが、今日は在宅しているという。対面のときを前に緊張で口から心臓が飛び出そうだ。
部屋の前に辿り着き、ふたりは足を止めた。鍵は持っているが、中に人がいるのに勝手に開けるのははばかられ、玄関のチャイムを押した。
ほどなくしてドアが開く。
「鍵、開いてるぞ」