天才外科医の密かなる執愛~傾国の微笑は運命を耽美に狂わせる~
誇らしげに言う黎士に、満面の笑みが漏れた。
ロイヤルフロアに戻った三人を出迎えたのは一葉と亜嵐だった。統括部長の執務室で、着物姿の藍衣を見た一葉は、涙を滲ませながら激しく抱擁した。
「藍衣! 本当に無事でよかった!」
そのうしろで亜嵐も「心配したんだぞ?」と腰に手を当てて立っている。
「みんなが助けてくれたおかげです。本当にありがとう」
涙ながらのお礼に、全員の顔に安堵が宿る。
「お祖父様の件ですが、先ほどの話は本当ですか?」
いまだ父親が祖父を手にかけたとは信じられず、おずおずと尋ねると、一葉は重苦しく「ええ」と頷いた。
「もともと父は心臓が悪かったけれど、容態の変化があまりにも急でね。違和感を持った黎士くんが遺体を調べてほしいと願い出たの。亡くなる直前に郷一郎と知らない男が見舞いに来ていたこともおかしかった。郷一郎は父と仲がよくなかったし、これまで呼び出さない限り見舞いになんて来なかったのよ? それがこの日に限って来るなんて、おかしな話でしょう?」
一葉の説明に、黎士が頷いて補足する。
ロイヤルフロアに戻った三人を出迎えたのは一葉と亜嵐だった。統括部長の執務室で、着物姿の藍衣を見た一葉は、涙を滲ませながら激しく抱擁した。
「藍衣! 本当に無事でよかった!」
そのうしろで亜嵐も「心配したんだぞ?」と腰に手を当てて立っている。
「みんなが助けてくれたおかげです。本当にありがとう」
涙ながらのお礼に、全員の顔に安堵が宿る。
「お祖父様の件ですが、先ほどの話は本当ですか?」
いまだ父親が祖父を手にかけたとは信じられず、おずおずと尋ねると、一葉は重苦しく「ええ」と頷いた。
「もともと父は心臓が悪かったけれど、容態の変化があまりにも急でね。違和感を持った黎士くんが遺体を調べてほしいと願い出たの。亡くなる直前に郷一郎と知らない男が見舞いに来ていたこともおかしかった。郷一郎は父と仲がよくなかったし、これまで呼び出さない限り見舞いになんて来なかったのよ? それがこの日に限って来るなんて、おかしな話でしょう?」
一葉の説明に、黎士が頷いて補足する。