さようなら、お別れしましょう
28 わたくしの望みを叶えて? ※メリア
 
 お茶会を抜けた後、イーザック様はわたくしの部屋へ向かってくれるのだと期待していた。
 それが、レフィカ様や令嬢たちの目がなくなった回廊の途中で、足を止めた。

「イーザック様?」

 わたくしを見るイーザック様の顔は険しかった。

「メリア。お前は妃としての自覚はあるのか」
「もちろん、ありますわ!」

 今日だって、華やかに妃としてデビューするつもりだった。
 でも、悪いのはイーザック様。
 わたくしの知らないところで、レフィカ様と会っていたのだから!
 
「ならば、もっと妃らしく振る舞うことだ。できないのなら、無理をしてお茶会などする必要はない」

 イーザック様の声は低く、わたくしに対して静かに怒っていた。
 妃として振る舞えなかったら、レフィカ様が王宮へ戻ってきてしまう。
 まさか、正妃の地位を奪うどころか、追い詰められたのは、わたくしのほうなの?
 
「イーザック様が悪いのですわ。別居した妻と親しげに会話をなさって、わたくしが冷静にいられるとでも思いますの!?」
「親しげに話をしていた覚えはない」
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