さようなら、お別れしましょう
「では、妻はわたくしだけとおっしゃって!」
「それは……いや、待て」
「待て!?」
この流れ、待つ流れではなかったと思う。
『俺にはメリアだけだよ』――これでしょう?
「ドーヴハルク王との【契約】がある。下手なことはできない」
イーザック様が『妻はメリアだけだよ』と言えなかったのは、レフィカ様の命を守るため。
どこまでもレフィカ様は、わたくしとイーザック様の邪魔をする。
「なら、わたくしといる時間をもっと増やしてください。でなければ、妃になった意味がありませんわ!」
恋人だった頃と変わらないと訴えた。
これで少しはイーザック様も、わたくしのことを考えてくれる――そう思った。
でも、返ってきた答えは、期待していたものと違っていた。
「メリアを妃にしたいと望んだのは俺だ。だが、早すぎたのかもしれない」
「え……? 早すぎた……?」
「もっとお前を知ってから、妃にするべきだった」
「それはどういう意味ですの?」
「お前は妃でなくても、俺に尽くすと言ったな? あれは嘘だったのか?」
たしかに、わたくしは妃になる前は、『恋人でじゅうぶんですわ』と言っていた。
でも、妃になってしまったからには、同じことは言えない。
――だって、わたくしは妃で妻なのよ!? 恋人の時よりも大事にされるべきではないの!?
「答えろ。メリア。お前は妃でなくなっても、俺を愛しているか?」
「妃でなくなっても!?」
妃の地位を奪われ、王宮から追い出されても、イーザック様のことを愛していられるのかと、聞かれたら……
――そんなの絶対に嫌よ! 一度は妃として王宮に来たのに、追い出されるなんて! いい笑い者だわ!
そうなったら、わたくしは馬鹿にしていたレフィカ様と同じ立場になってしまう。
「メリア?」
名前を呼ばれて、ハッと我に返った。
「それは……いや、待て」
「待て!?」
この流れ、待つ流れではなかったと思う。
『俺にはメリアだけだよ』――これでしょう?
「ドーヴハルク王との【契約】がある。下手なことはできない」
イーザック様が『妻はメリアだけだよ』と言えなかったのは、レフィカ様の命を守るため。
どこまでもレフィカ様は、わたくしとイーザック様の邪魔をする。
「なら、わたくしといる時間をもっと増やしてください。でなければ、妃になった意味がありませんわ!」
恋人だった頃と変わらないと訴えた。
これで少しはイーザック様も、わたくしのことを考えてくれる――そう思った。
でも、返ってきた答えは、期待していたものと違っていた。
「メリアを妃にしたいと望んだのは俺だ。だが、早すぎたのかもしれない」
「え……? 早すぎた……?」
「もっとお前を知ってから、妃にするべきだった」
「それはどういう意味ですの?」
「お前は妃でなくても、俺に尽くすと言ったな? あれは嘘だったのか?」
たしかに、わたくしは妃になる前は、『恋人でじゅうぶんですわ』と言っていた。
でも、妃になってしまったからには、同じことは言えない。
――だって、わたくしは妃で妻なのよ!? 恋人の時よりも大事にされるべきではないの!?
「答えろ。メリア。お前は妃でなくなっても、俺を愛しているか?」
「妃でなくなっても!?」
妃の地位を奪われ、王宮から追い出されても、イーザック様のことを愛していられるのかと、聞かれたら……
――そんなの絶対に嫌よ! 一度は妃として王宮に来たのに、追い出されるなんて! いい笑い者だわ!
そうなったら、わたくしは馬鹿にしていたレフィカ様と同じ立場になってしまう。
「メリア?」
名前を呼ばれて、ハッと我に返った。