さようなら、お別れしましょう
「メリア、レフィカにくだらん嫉妬をするな。俺は別居までしたんだぞ?」
「わたくし、嫉妬なんてしてませんわ。イーザック様を信じてますもの」
「そうだ。美しい王女を送り込み、俺の心をほだそうとしても無駄だ。俺にはメリアがいるからな」
「美しい……」

 ――レフィカを美しいと思った。

 別れ際に見たレフィカは、とても美しく、長い銀髪が印象的だった。
 グランツエルデ王国では、めったに見かけることのない銀髪。
 青いガラスのような澄んだ瞳。
 そして、明るい笑顔。

 ――今さら、俺はなにを……

 メリアがムッとした顔で俺をにらんでいることに気づいた。
 俺はメリアを愛してる。
 レフィカを気にかけてどうするんだ。
 そう思いながら、レフィカが去った方角から、目をそらせずにいた。

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