さようなら、お別れしましょう
「イーザック様。レフィカ様はジグルズ様がいると、なぜ、死にますの?」
「それはメリアであっても言えない。王である俺だけが知ることだ」
「わたくしに秘密だなんて……」
「メリアには関係ないことだ。くそっ! 忠告してやったというのに! あんな女、勝手にすればいい!」
そう言いながら、イーザック様はわたくしに背を向けた。
「どちらへ行かれますのっ!?」
「……部屋へ戻る」
「そんな……わたくしとの初夜はどうなりますの?」
イーザック様は振り向くことなく、背を向けたまま、拳を握り締めた。
「悪いが、今はそれどころではない」
わたくしの大切な初夜が、『それ』扱い。
そんなどうでもいいような扱いをされる覚えはない。
カッとなって、言い返そうとしたけれど、すでにイーザック様は、わたくしの部屋を出た後だった。
イーザック様は一度も振り返らず、早急にわたくしの部屋から出ていった。
「メリア様……」
ベルタは気づかわしげに、わたくしを見つめていた。
「部屋に来たのは、わたくしとの初夜ではなかったの……?」
ようやく初夜かと思って期待したのに、今夜もわたくしは一人。
――夏まで……夏休暇になるまで、イーザック様はわたくしを愛しているかしら?
心変わりをしたら、そこで終わり。
レフィカ様とわたくしの立場が逆転し、人々はわたくしを嘲笑うだろう。
わたくしの握りしめた手が、怒りと焦りで震えていた。
――なんとかしなければ……!
「メリア様。陛下に今の話を聞かれていたのではないでしょうか? もし、レフィカ様の命を狙う話を聞かれていたら……」
「ベルタ。なにを言ってるの! レフィカ様の話をしていなければ、今日がわたくしの初夜だったわ!」
「メリア様、初夜どころではございません。レフィカ様は正妃です。もし、失敗して捕まったら、私もメリア様も死刑です!」
「それはメリアであっても言えない。王である俺だけが知ることだ」
「わたくしに秘密だなんて……」
「メリアには関係ないことだ。くそっ! 忠告してやったというのに! あんな女、勝手にすればいい!」
そう言いながら、イーザック様はわたくしに背を向けた。
「どちらへ行かれますのっ!?」
「……部屋へ戻る」
「そんな……わたくしとの初夜はどうなりますの?」
イーザック様は振り向くことなく、背を向けたまま、拳を握り締めた。
「悪いが、今はそれどころではない」
わたくしの大切な初夜が、『それ』扱い。
そんなどうでもいいような扱いをされる覚えはない。
カッとなって、言い返そうとしたけれど、すでにイーザック様は、わたくしの部屋を出た後だった。
イーザック様は一度も振り返らず、早急にわたくしの部屋から出ていった。
「メリア様……」
ベルタは気づかわしげに、わたくしを見つめていた。
「部屋に来たのは、わたくしとの初夜ではなかったの……?」
ようやく初夜かと思って期待したのに、今夜もわたくしは一人。
――夏まで……夏休暇になるまで、イーザック様はわたくしを愛しているかしら?
心変わりをしたら、そこで終わり。
レフィカ様とわたくしの立場が逆転し、人々はわたくしを嘲笑うだろう。
わたくしの握りしめた手が、怒りと焦りで震えていた。
――なんとかしなければ……!
「メリア様。陛下に今の話を聞かれていたのではないでしょうか? もし、レフィカ様の命を狙う話を聞かれていたら……」
「ベルタ。なにを言ってるの! レフィカ様の話をしていなければ、今日がわたくしの初夜だったわ!」
「メリア様、初夜どころではございません。レフィカ様は正妃です。もし、失敗して捕まったら、私もメリア様も死刑です!」