さようなら、お別れしましょう
「ベルタは盗んだ品を元手に、暗殺者を雇った」
騎士たちが動こうとして、俺は手で制した。
「まあ! わたくしの宝石を盗んだ犯人をイーザック様は捕まえてくださったのですね!」
あくまでメリアは罪を認める気はないようだ。
ならば――
「ベルタは兄上を刺し、レフィカは生きている」
「なっ……!」
目的を達成できていないと知ったメリアは動揺を隠せなかった。
――やはり、メリアの狙いはレフィカか。
「俺はレフィカを正妃として王宮へ呼び戻す」
「お、お待ちください。イーザック様! わたくしだけを愛しているとおっしゃったのは、嘘でしたの!?」
「俺は人から愛されるばかりで、誰かを愛するという感情をわかっていなかった」
俺は両親から甘やかされ、愛情は与えられて当たり前だった。
兄上へのあてつけだったかもしれないが、父上の愛情も俺だけのものだったのだ。
人に愛情を乞うことがないまま、俺は育った。
「俺は初めて愛することを知った」
嫉妬と戸惑い、どれだけ自分が愛しても愛されない苦しみも。
メリアは言葉を失い、ただ呆然と立ち尽くしていた。
――ここまで言えば、メリアは必ず動く。
レフィカが王宮へ戻ると聞いて、メリアがなにもせずに黙っているとは思えない。
メリアがベルタをかばわなかったことが、なによりの証拠だ。
再び、メリアは自分の手を汚さず、ベルタにやらせようとするだろう。
ベルタと必ず接触するはずだ。
「ベルタは地下牢に放り込む。処刑は免れない」
それ以上、なにも言わず、騎士たちとともに、メリアの元から去った。
そして、待つ。
メリアが動く時を。
騎士たちが動こうとして、俺は手で制した。
「まあ! わたくしの宝石を盗んだ犯人をイーザック様は捕まえてくださったのですね!」
あくまでメリアは罪を認める気はないようだ。
ならば――
「ベルタは兄上を刺し、レフィカは生きている」
「なっ……!」
目的を達成できていないと知ったメリアは動揺を隠せなかった。
――やはり、メリアの狙いはレフィカか。
「俺はレフィカを正妃として王宮へ呼び戻す」
「お、お待ちください。イーザック様! わたくしだけを愛しているとおっしゃったのは、嘘でしたの!?」
「俺は人から愛されるばかりで、誰かを愛するという感情をわかっていなかった」
俺は両親から甘やかされ、愛情は与えられて当たり前だった。
兄上へのあてつけだったかもしれないが、父上の愛情も俺だけのものだったのだ。
人に愛情を乞うことがないまま、俺は育った。
「俺は初めて愛することを知った」
嫉妬と戸惑い、どれだけ自分が愛しても愛されない苦しみも。
メリアは言葉を失い、ただ呆然と立ち尽くしていた。
――ここまで言えば、メリアは必ず動く。
レフィカが王宮へ戻ると聞いて、メリアがなにもせずに黙っているとは思えない。
メリアがベルタをかばわなかったことが、なによりの証拠だ。
再び、メリアは自分の手を汚さず、ベルタにやらせようとするだろう。
ベルタと必ず接触するはずだ。
「ベルタは地下牢に放り込む。処刑は免れない」
それ以上、なにも言わず、騎士たちとともに、メリアの元から去った。
そして、待つ。
メリアが動く時を。