さようなら、お別れしましょう
複雑な心境だったけど、ラクダには乗りたかったので黙っていた。
きっと私だけでなく、イレーネお姉様だってラクダに乗ったに違いない。
「ジグルズ、レフィカ。ようこそ、リュザール王国へ」
「カリム様!」
「カリムが出迎え役か」
「俺意外、この出迎えにふさわしい王子はいないだろう」
ジグルズ様はカリム様にお礼を言った。
「リュザール王家の助けに感謝する」
「ジグルズ、命拾いしたな。俺がいなかったら、お前は危なかったぞ。少しはあの弟に剣を教えろ」
「俺は王にならないと決めた代わりに、イーザックを守るのが、俺の役目だと思っている」
「弟を甘やかすな。ジグルズの命は、お前が考えているほど安くない。もっと自分の身を大切にしろ」
少しだけカリム様は怒っているように見えた。
ジグルズ様が倒れた時、カリム様は平気なように見えたけれど、本当は心配していたのだ。
「悪かった」
「まったくだ。父上もお前がいるから、グランツエルデ王国を信用している。お前の父親がなんと言っていたが知らないが、ジグルズはリュザール王家にとって大切な存在で友人だ。それを忘れるな」
ジグルズ様は驚いた顔をして、それから笑った。
「死ぬつもりはないのだが、これからは気をつけよう」
カリム様はうなずいた。
ジグルズ様は父親から死を望まれていたからか、無意識に自分の命を軽く考えてしまっていたようだ。
ゼリヤは遠くからカリム様に一礼した。
カリム様はゼリヤに目だけで挨拶をする。
――ジグルズ様とゼリヤの出会いは戦場だったと聞いたわ。
リュザール王国がゼリヤの故郷だとすると、元々、グランツエルデ王国とリュザール王国は、友好国ではなかったということだ。
ジグルズ様が両国を繋いでいる。
そして、私の心臓に刻まれた【契約】が、他国からの侵略を防いでいる。
きっと私だけでなく、イレーネお姉様だってラクダに乗ったに違いない。
「ジグルズ、レフィカ。ようこそ、リュザール王国へ」
「カリム様!」
「カリムが出迎え役か」
「俺意外、この出迎えにふさわしい王子はいないだろう」
ジグルズ様はカリム様にお礼を言った。
「リュザール王家の助けに感謝する」
「ジグルズ、命拾いしたな。俺がいなかったら、お前は危なかったぞ。少しはあの弟に剣を教えろ」
「俺は王にならないと決めた代わりに、イーザックを守るのが、俺の役目だと思っている」
「弟を甘やかすな。ジグルズの命は、お前が考えているほど安くない。もっと自分の身を大切にしろ」
少しだけカリム様は怒っているように見えた。
ジグルズ様が倒れた時、カリム様は平気なように見えたけれど、本当は心配していたのだ。
「悪かった」
「まったくだ。父上もお前がいるから、グランツエルデ王国を信用している。お前の父親がなんと言っていたが知らないが、ジグルズはリュザール王家にとって大切な存在で友人だ。それを忘れるな」
ジグルズ様は驚いた顔をして、それから笑った。
「死ぬつもりはないのだが、これからは気をつけよう」
カリム様はうなずいた。
ジグルズ様は父親から死を望まれていたからか、無意識に自分の命を軽く考えてしまっていたようだ。
ゼリヤは遠くからカリム様に一礼した。
カリム様はゼリヤに目だけで挨拶をする。
――ジグルズ様とゼリヤの出会いは戦場だったと聞いたわ。
リュザール王国がゼリヤの故郷だとすると、元々、グランツエルデ王国とリュザール王国は、友好国ではなかったということだ。
ジグルズ様が両国を繋いでいる。
そして、私の心臓に刻まれた【契約】が、他国からの侵略を防いでいる。