さようなら、お別れしましょう
「そうだ。お前がベルタと共謀したという証拠を押さえるためにな」
このままだと、わたくしは処刑されてしまう。
――そうだわ。きっとベルタがわたくしを助けてくれる!
いつも、わたくしを助けてくれたベルタがここにいる。
今回もきっと、わたくしをかばうはず。
振り返ると、ベルタは責めるような目で、わたくしを見ていた。
「ベルタ? その目はなに? どうして、そんな目でわたくしを見るの?」
「メリア様のために、命を捨てる覚悟で、私はレフィカ様を殺そうとしました。それなのに、ふたたび私に死んでこいと命じるのですか?」
ベルタが泣いていたのは、死への恐怖ではなく、信じていたわたくしへの失望からだった。
「ベルタがしつこくお前をかばっていたから、俺と一つ賭けをした」
「賭け? どんな賭けですの?」
「もし、メリアがベルタを大切に思っているなら、ここから逃がすだろうと」
イーザック様はベルタに哀れみの目を向けた。
「だが、そうでないなら、もう一度、ベルタを利用し、レフィカを始末させようとする。ベルタは前者に賭け、俺は後者に賭けた」
「それが賭けですの?」
「ああ。結果、俺の勝ちだったというわけだ」
――イーザック様はわたくしを信じてくださらなかった。
イーザック様のわたくしへの愛はもう消えていたのだ。
ベルタだけが、わたくしを信じていた。
貧しく卑しい生まれと、蔑んだベルタだけが、わたくしの味方だったのだ。
「メリア、さよならだ」
騎士たちが一斉に動き、わたくしをすばやく捕らえた。
「イーザック様……! あなたが悪いのですわ。わたくしを心から愛してくだされば、こんなことをしなくて済みました!」
「レフィカとメリアの決定的な違いがある」
イーザック様はわたくしをまっすぐ見ていた。
「愛されなくても、レフィカは誰も憎んでいなかった。だが、俺もメリアと同じだ。愛されないことが憎い。憎いが、俺は……」
ここから先の言葉は、聞きたくなかった。
それを言われたら、本当のお別れが待っている。
「やめて、言わないで!」
「俺はレフィカを愛している」
たった一言が、わたくしとイーザック様の関係を終わらせた。
そして、二度とわたくしが、イーザック様に愛されることはないと、悟ったのだった。
このままだと、わたくしは処刑されてしまう。
――そうだわ。きっとベルタがわたくしを助けてくれる!
いつも、わたくしを助けてくれたベルタがここにいる。
今回もきっと、わたくしをかばうはず。
振り返ると、ベルタは責めるような目で、わたくしを見ていた。
「ベルタ? その目はなに? どうして、そんな目でわたくしを見るの?」
「メリア様のために、命を捨てる覚悟で、私はレフィカ様を殺そうとしました。それなのに、ふたたび私に死んでこいと命じるのですか?」
ベルタが泣いていたのは、死への恐怖ではなく、信じていたわたくしへの失望からだった。
「ベルタがしつこくお前をかばっていたから、俺と一つ賭けをした」
「賭け? どんな賭けですの?」
「もし、メリアがベルタを大切に思っているなら、ここから逃がすだろうと」
イーザック様はベルタに哀れみの目を向けた。
「だが、そうでないなら、もう一度、ベルタを利用し、レフィカを始末させようとする。ベルタは前者に賭け、俺は後者に賭けた」
「それが賭けですの?」
「ああ。結果、俺の勝ちだったというわけだ」
――イーザック様はわたくしを信じてくださらなかった。
イーザック様のわたくしへの愛はもう消えていたのだ。
ベルタだけが、わたくしを信じていた。
貧しく卑しい生まれと、蔑んだベルタだけが、わたくしの味方だったのだ。
「メリア、さよならだ」
騎士たちが一斉に動き、わたくしをすばやく捕らえた。
「イーザック様……! あなたが悪いのですわ。わたくしを心から愛してくだされば、こんなことをしなくて済みました!」
「レフィカとメリアの決定的な違いがある」
イーザック様はわたくしをまっすぐ見ていた。
「愛されなくても、レフィカは誰も憎んでいなかった。だが、俺もメリアと同じだ。愛されないことが憎い。憎いが、俺は……」
ここから先の言葉は、聞きたくなかった。
それを言われたら、本当のお別れが待っている。
「やめて、言わないで!」
「俺はレフィカを愛している」
たった一言が、わたくしとイーザック様の関係を終わらせた。
そして、二度とわたくしが、イーザック様に愛されることはないと、悟ったのだった。