さようなら、お別れしましょう
リュザール王は額に手をあて、ジグルズ様は黙ってお酒を飲んでいる。
イレーネお姉様は静かに微笑み、王女たちの話を静かに聞いていた。
どうやら、これがリュザール王家の日常なのだとわかった。
「我が娘たちが申し訳ない」
「いや、頼もしい王女だと俺は思うぞ」
「ジグルズにはよく迷惑をかけ、助けてもらった。だからこそ、こうして身内として信頼できるのだが」
カリム様とイレーネお姉様がお辞儀する。
今でこそ、ジグルズ様とカリム様は友人だけど、敵同士で戦った者同士。
そして、ジグルズ様はカリム様の命を奪わなかった。
それが、この信頼に繋がっているのだ。
ジグルズ様が親しいのは、カリム様だけでなかった。
リュザール王に一番近い席が用意されていた。
年齢が離れているにも関わらず、対等に話すジグルズ様に気を悪くする様子はない。
――リュザール王とお父様は真逆だわ。
父は家庭らしい雰囲気は一切なく、孤高の人だった。
それに比べ、リュザール王家は家族同士の繋がりが強く、対等な立場で接することができる。
そのせいか、家族それぞれが思い合っているのがわかる。
服装からして、それが見てとれた。
リュザール王の袖のない上着には、金糸の刺繍がこれでもかというほど施され、青い宝石が身を飾る。
この国では水を表す青色は、聖なる色とされ、刺繍には魔除けや願いを込める。
リュザール王国において、衣服は身だしなみを整えるという意味だけでなく、お守りの意味があるのだ。
リュザール王が長生きし、健康であってほしいという家族の願いを感じた。
「さて、王の力に関してだが、リュザール王家では文献や書物を集め、学者に調べさせている。だが、今のところ発見できていない」
「やはり、そうか」
「しかし、王の力には抜け道がある。そうだな、カリム?」
イレーネお姉様は静かに微笑み、王女たちの話を静かに聞いていた。
どうやら、これがリュザール王家の日常なのだとわかった。
「我が娘たちが申し訳ない」
「いや、頼もしい王女だと俺は思うぞ」
「ジグルズにはよく迷惑をかけ、助けてもらった。だからこそ、こうして身内として信頼できるのだが」
カリム様とイレーネお姉様がお辞儀する。
今でこそ、ジグルズ様とカリム様は友人だけど、敵同士で戦った者同士。
そして、ジグルズ様はカリム様の命を奪わなかった。
それが、この信頼に繋がっているのだ。
ジグルズ様が親しいのは、カリム様だけでなかった。
リュザール王に一番近い席が用意されていた。
年齢が離れているにも関わらず、対等に話すジグルズ様に気を悪くする様子はない。
――リュザール王とお父様は真逆だわ。
父は家庭らしい雰囲気は一切なく、孤高の人だった。
それに比べ、リュザール王家は家族同士の繋がりが強く、対等な立場で接することができる。
そのせいか、家族それぞれが思い合っているのがわかる。
服装からして、それが見てとれた。
リュザール王の袖のない上着には、金糸の刺繍がこれでもかというほど施され、青い宝石が身を飾る。
この国では水を表す青色は、聖なる色とされ、刺繍には魔除けや願いを込める。
リュザール王国において、衣服は身だしなみを整えるという意味だけでなく、お守りの意味があるのだ。
リュザール王が長生きし、健康であってほしいという家族の願いを感じた。
「さて、王の力に関してだが、リュザール王家では文献や書物を集め、学者に調べさせている。だが、今のところ発見できていない」
「やはり、そうか」
「しかし、王の力には抜け道がある。そうだな、カリム?」