さようなら、お別れしましょう
――違う! 違うんだ! 俺が聞きたいのは、リュザール王家の話じゃない!
兄上となぜ二人で来たか、その理由を知りたい。
いや、俺は聞かなくてもわかる。
わかるから、俺は二人に会いたくなかったのだ。
「イーザック。お前も医師と薬を山ほど送ってくれたそうだな」
「いえ……」
「今回はカリムを紹介できなくて残念だった。近いうちに紹介を……」
「兄上はリュザール王国の話をするために、王宮へ来たわけではないはずだ」
我慢できずに、兄上の言葉を遮った。
「王宮へ来ないと決めていた兄上が、ここへやってくるほどの用事とは、いったいなんですか?」
兄上は父上から疎まれていたのもあったが、俺や母上に気遣い、滅多に顔を出さなかった。
幼い頃の兄上は、父上から可愛がられていた気がする――俺はもうその理由がわかる。
兄上の琥珀色の瞳を見た。
あの赤く染まった瞳が、父上が兄上を憎んだ理由だ。
――兄上は俺になんと言うのだろう。レフィカを妻にするために、王になるつもりか?
兄上は王の器だと思う。
レフィカのために、グランツエルデ王となる覚悟ができたと、俺に告げに来たのかもしれない。
「レフィカのことで来た」
――やはりそうだ。
兄上はレフィカを妻にするため、俺から王位を奪いに来たのだ。
「俺は譲らない!」
「イーザック?」
「兄上は卑怯だ。俺が王でなくなったら、なんの価値もない人間だとわかっているだろう!?」
「価値がない? いや、そんなこと思ってないぞ」
レフィカが驚き、俺を見ていた。
「イーザック様が王でしょう?」
「そうだ。今のところはな!」
「いえ、この先もですけど……」
レフィカは兄上の味方というわけか。
一時的にごまかしても無駄だ。
俺は兄上の思惑をわかっている!
兄上となぜ二人で来たか、その理由を知りたい。
いや、俺は聞かなくてもわかる。
わかるから、俺は二人に会いたくなかったのだ。
「イーザック。お前も医師と薬を山ほど送ってくれたそうだな」
「いえ……」
「今回はカリムを紹介できなくて残念だった。近いうちに紹介を……」
「兄上はリュザール王国の話をするために、王宮へ来たわけではないはずだ」
我慢できずに、兄上の言葉を遮った。
「王宮へ来ないと決めていた兄上が、ここへやってくるほどの用事とは、いったいなんですか?」
兄上は父上から疎まれていたのもあったが、俺や母上に気遣い、滅多に顔を出さなかった。
幼い頃の兄上は、父上から可愛がられていた気がする――俺はもうその理由がわかる。
兄上の琥珀色の瞳を見た。
あの赤く染まった瞳が、父上が兄上を憎んだ理由だ。
――兄上は俺になんと言うのだろう。レフィカを妻にするために、王になるつもりか?
兄上は王の器だと思う。
レフィカのために、グランツエルデ王となる覚悟ができたと、俺に告げに来たのかもしれない。
「レフィカのことで来た」
――やはりそうだ。
兄上はレフィカを妻にするため、俺から王位を奪いに来たのだ。
「俺は譲らない!」
「イーザック?」
「兄上は卑怯だ。俺が王でなくなったら、なんの価値もない人間だとわかっているだろう!?」
「価値がない? いや、そんなこと思ってないぞ」
レフィカが驚き、俺を見ていた。
「イーザック様が王でしょう?」
「そうだ。今のところはな!」
「いえ、この先もですけど……」
レフィカは兄上の味方というわけか。
一時的にごまかしても無駄だ。
俺は兄上の思惑をわかっている!