さようなら、お別れしましょう
砂糖が固く、ガリッとしていたけど、しばらくすると口の中で砂糖が溶けていく。
「レフィカ。世界は広いのよ。あなたのお母様は同じ星空の下で生きているわ」
「レフィカのこと、おかあさまは忘れてない?」
「もちろんよ。私たちは王女は、この国を出て結婚するのよ。ここではない広い世界へ行くの」
「でも……【契約】したら、死んじゃう王女もいるって……」
「私たちは生き延びるのよ。もっとたくさん勉強して、賢くなって、死なずに済む道を探すの」
そう言ったイレーネお姉様の顔は、決意と信念でかっこよく見えた。
「レフィカも勉強する! 死なないようにする!」
イレーネお姉様は私の言葉に微笑んだ。
「今から知識を身につけておけば、妃になった時、その知識が私たちを助けるわ」
「じゃ、じゃあっ! レフィカも……私もお姉様と一緒に頑張る!」
「一緒に頑張りましょう。……死なないように」
私とイレーネお姉様は星空の下、指切りをした。
この日の約束から、十二年後。
イレーネお姉様の結婚が決まり、私より先に嫁いで行った。
「私ね、遠い南の国へ嫁ぐのが決まったの。草原や山を越えて、もっと南へ行った遠い国。もう会えないわね……」
――南の国。
それしか、私は知ることができなかった。
後宮のしきたりで、嫁ぎ先を知ることができない。
私はイレーネお姉様へ手紙すら書けないのだ。
泣き出した私をイレーネお姉様は優しく抱きしめた。
忌まわしい【契約】。
父は王女たちが【契約】から逃れることを絶対に許さない。
――私たちの生死を左右する【契約】。
「レフィカ。嫁いだら王妃として、しっかり務めを果たすのよ。そうすれば、きっと生き延びれるから……」
イレーネお姉様は『生きて』という言葉の代わりに、私の両手を固く握り、後宮の侍女たちに連れられ去っていった。
「レフィカ。世界は広いのよ。あなたのお母様は同じ星空の下で生きているわ」
「レフィカのこと、おかあさまは忘れてない?」
「もちろんよ。私たちは王女は、この国を出て結婚するのよ。ここではない広い世界へ行くの」
「でも……【契約】したら、死んじゃう王女もいるって……」
「私たちは生き延びるのよ。もっとたくさん勉強して、賢くなって、死なずに済む道を探すの」
そう言ったイレーネお姉様の顔は、決意と信念でかっこよく見えた。
「レフィカも勉強する! 死なないようにする!」
イレーネお姉様は私の言葉に微笑んだ。
「今から知識を身につけておけば、妃になった時、その知識が私たちを助けるわ」
「じゃ、じゃあっ! レフィカも……私もお姉様と一緒に頑張る!」
「一緒に頑張りましょう。……死なないように」
私とイレーネお姉様は星空の下、指切りをした。
この日の約束から、十二年後。
イレーネお姉様の結婚が決まり、私より先に嫁いで行った。
「私ね、遠い南の国へ嫁ぐのが決まったの。草原や山を越えて、もっと南へ行った遠い国。もう会えないわね……」
――南の国。
それしか、私は知ることができなかった。
後宮のしきたりで、嫁ぎ先を知ることができない。
私はイレーネお姉様へ手紙すら書けないのだ。
泣き出した私をイレーネお姉様は優しく抱きしめた。
忌まわしい【契約】。
父は王女たちが【契約】から逃れることを絶対に許さない。
――私たちの生死を左右する【契約】。
「レフィカ。嫁いだら王妃として、しっかり務めを果たすのよ。そうすれば、きっと生き延びれるから……」
イレーネお姉様は『生きて』という言葉の代わりに、私の両手を固く握り、後宮の侍女たちに連れられ去っていった。