さようなら、お別れしましょう
「恐れながら、メリア妃。正妃はレフィカ妃でございます。公式の場で、陛下の隣に立ち、王族の集まりに参加するのは、正妃であるレフィカ妃ただお一人です」
自分の頬が熱くなり、カッとなった。
「わたくしがイーザック様に一番愛されている妃ですわ!」
「もちろん、愛されている妃はメリア妃でございます。しかし、ジグルズ様を王宮へ呼び寄せる理由にはなりません」
補佐官は淡々とした口調で、わたくしに告げた。
「わたくしへの挨拶が理由にならないですって……?」
怒りで唇が震えた。
わたくしは王の妃になったというのに、扱いはまるで愛人。
「メリア。お前は側妃でいいと言っただろう?」
わたくしのフォークを握る手に力がこもる。
前なら、それでいいと言えたのに、イーザック様に『側妃でいい』と答えることができなかった。
「俺が忙しく、メリアを構ってやれず、悪いと思っている」
「本当ですの?」
「ああ。メリアのために、そのうち休暇をとろう」
イーザック様の優しい言葉に、わたくしは嬉しくなった。
しかも、わたくしのために休暇を取るという。
補佐官に勝ち誇った笑みをし、粉々になった魚を口に運ぶ。
イーザック様は上機嫌なわたくしを眺めて、微笑んでいた。
そんなイーザック様に、補佐官は声をひそめて言った。
「陛下。レフィカ様が旅行の許可を申し出ていますが、どうなさいますか?」
「勝手にしろ」
「では、許可するとお伝えいたします」
――旅でもなんでも、レフィカ様は勝手になさったらいいわ。わたくしはイーザック様が休暇を取ったら、ゴージャスな旅行へ行くのよ!
イーザック様はレフィカ様に興味がないようで、補佐官と視察に出掛ける話をしていた。
補佐官は難しい顔をし、『視察に行く必要がございますか?』と言っていたけれど、わたくしはイーザック様の仕事の話に興味はない。
自分の頬が熱くなり、カッとなった。
「わたくしがイーザック様に一番愛されている妃ですわ!」
「もちろん、愛されている妃はメリア妃でございます。しかし、ジグルズ様を王宮へ呼び寄せる理由にはなりません」
補佐官は淡々とした口調で、わたくしに告げた。
「わたくしへの挨拶が理由にならないですって……?」
怒りで唇が震えた。
わたくしは王の妃になったというのに、扱いはまるで愛人。
「メリア。お前は側妃でいいと言っただろう?」
わたくしのフォークを握る手に力がこもる。
前なら、それでいいと言えたのに、イーザック様に『側妃でいい』と答えることができなかった。
「俺が忙しく、メリアを構ってやれず、悪いと思っている」
「本当ですの?」
「ああ。メリアのために、そのうち休暇をとろう」
イーザック様の優しい言葉に、わたくしは嬉しくなった。
しかも、わたくしのために休暇を取るという。
補佐官に勝ち誇った笑みをし、粉々になった魚を口に運ぶ。
イーザック様は上機嫌なわたくしを眺めて、微笑んでいた。
そんなイーザック様に、補佐官は声をひそめて言った。
「陛下。レフィカ様が旅行の許可を申し出ていますが、どうなさいますか?」
「勝手にしろ」
「では、許可するとお伝えいたします」
――旅でもなんでも、レフィカ様は勝手になさったらいいわ。わたくしはイーザック様が休暇を取ったら、ゴージャスな旅行へ行くのよ!
イーザック様はレフィカ様に興味がないようで、補佐官と視察に出掛ける話をしていた。
補佐官は難しい顔をし、『視察に行く必要がございますか?』と言っていたけれど、わたくしはイーザック様の仕事の話に興味はない。