さようなら、お別れしましょう
 ジグルズ様ははっきりものを言う方だと思う。
 褒められたことは嬉しく、にっこり笑うとジグルズ様も微笑み返した。

「ここが俺の部屋だ」

 大きく重い扉が開かれた。
 ジグルズ様の広い部屋には、大量の書物が置かれ、世界地図と海図が壁に張られている。

 ――すごい。世界がここにあるみたい。

 全世界を眺めることができる部屋に驚いた。
 この部屋を見て、再び思う。

 ――なぜ、ジグルズ様は王位を放棄したの?

 私が気にするべきはイレーネお姉様のことだったはずが、気づけばジグルズ様に興味を持っていた。

「さて、二人きりで話したいこととは、なにかな?」

 私のすぐそばの壁に手をつき、ジグルズ様は微笑んだ。

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