偽りの婚約者さまは、この関係を終わらせる気がない!
その時、結城課長が口を開いた。
「僕はリーダーの意見に賛成かな。大変だし、今更って思うけど……既存の案と融合させれば今までの仕事が無駄になるわけじゃない。これまでのものをさらにブラッシュアップしていくと思えばいいんだ」
「とはいっても……かなり厳しくなりますよ」
はっきりと相沢さんが言う。
――間違えたのかな。
ほんの一瞬、そんな考えが頭をよぎった。
そのとき、三原さんが口を開いた。
「私もご褒美に泊まりたいなぁって思いました。ご褒美のためにがんばれることってあるし」
「私も」
三原さんも続き、ほかのメンバーからも少しずつ声が上がっていく。
オンライン越しの相沢さんだけはしばらく黙っていたけれど、やがて大きく息を吐いた。
『……広告側は死ぬほど大変になるけどな』
「ごめんなさい」
『でも、方向性は悪くないと思う。やるなら早く決めよう。今日から動くぞ』
「……ありがとう」
その言葉を聞いた瞬間、ようやく肩の力が抜けた。
そうして、この企画は変更をすることになったのだ。