偽りの婚約者さまは、この関係を終わらせる気がない!

 病室が、しんと静まり返る。
 あれ? 何か違った?

 恐る恐る顔を上げると、高遠社長は珍しいものでも見たように目を見開き、慧さんまで隣で呆然としている。
そして。

「……っ、ははは! 積極的って本当だったんだねぇ」

 背後から盛大な笑い声が聞こえた。
 振り返ると、いつの間にか病室へ入ってきていた翠くんが、お腹を抱えて笑っている。

 そこでようやく、自分が今何を言ったのかをもう一度思い返す。
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