偽りの婚約者さまは、この関係を終わらせる気がない!
別れを告げた翌日から理玖は毎日のように連絡を寄越し、「もう一度話そう」「悠里が嫌だって言ったことは直すから」「三年も付き合ったのに、こんな終わり方はおかしいだろ」と繰り返すようになった。
二か月経った今も、顔を合わせれば以前と同じように私の髪を撫で、肩を抱き、腰へ手を回してくる。
私がどれだけ「もう彼女じゃない」「触らないで」と言っても、そこだけは何ひとつ変わらない。直すと言った言葉は交際を再開するまでもなく直してくれないと、答えは明白になった。