偽りの婚約者さまは、この関係を終わらせる気がない!

第五章 違い

 あれ以来、久世部長とプライベートでわざわざ会うことはないものの、同じ職場ということもあって、時折二人でランチをするようになっていた。

 両親や兄からは相変わらず「久世さんに会わせて」「いつ紹介してくれるんだ」とうるさく言われているけれど、適当に「はいはい、そのうちね」と返しておけば一週間くらいはもつ。毎日のように連絡してきた理玖に比べればずっと気楽なものだ。

 そういう意味でも、やっぱり理玖とは別れてよかった。
 心からそう思っていたのだけれど――。
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