arch
「当たり前だ」
「当たり前だね」
二人は呆れる様に笑う。
帰り際、他のクラスメイトからも
「宮原さん、怖くない? 嫌なことされてない?」そう訊かれ、私はぶんぶんと首を横に振った。
やっぱり、みんな……槇野くんを良くは思っていないらしかった。それは漂う“話しかけるなオーラ”以外にも
「昨日さ、放課後ね、槇野くん見かけたんだ。背の高い不良っぽい人達といて……やっぱりなって感じ」
「俺も、前に見たことある。結構遅い時間に派手な服着て……髪も赤かった」
誰かが言うと、次から次へとそんな話が出て
“直接自分が見た”以外にも“誰かに聞いた”とか“きっと~そうだ”とか、あっという間に良くない話がみんなに回り、噂になるだろう。
輪を乱す存在みたいに言われ出した。
「このまま辞めてくんないかな」何て言い出す人もいて
そんなのわかんないじゃん。ほんとかどうか、わかんないじゃん。
私はずっと心の中で反論していた。
それでも来て欲しい。学校に来て欲しい。
さらり流れた髪は艶やかに黒く、赤くなんてなかった。だから、私は槇野くんには学校に来て欲しかった。
どうしてかはわからない。でも妙に心の中はむきになっていたけれど、口をつぐんでいた。
そんなこと言わないでって皆の前で声に出す勇気は無かったから。
「別に、迷惑かけてないじゃん、槇野。静かだし」
意外にもそう言ったのは山地くんだった。
「当たり前だね」
二人は呆れる様に笑う。
帰り際、他のクラスメイトからも
「宮原さん、怖くない? 嫌なことされてない?」そう訊かれ、私はぶんぶんと首を横に振った。
やっぱり、みんな……槇野くんを良くは思っていないらしかった。それは漂う“話しかけるなオーラ”以外にも
「昨日さ、放課後ね、槇野くん見かけたんだ。背の高い不良っぽい人達といて……やっぱりなって感じ」
「俺も、前に見たことある。結構遅い時間に派手な服着て……髪も赤かった」
誰かが言うと、次から次へとそんな話が出て
“直接自分が見た”以外にも“誰かに聞いた”とか“きっと~そうだ”とか、あっという間に良くない話がみんなに回り、噂になるだろう。
輪を乱す存在みたいに言われ出した。
「このまま辞めてくんないかな」何て言い出す人もいて
そんなのわかんないじゃん。ほんとかどうか、わかんないじゃん。
私はずっと心の中で反論していた。
それでも来て欲しい。学校に来て欲しい。
さらり流れた髪は艶やかに黒く、赤くなんてなかった。だから、私は槇野くんには学校に来て欲しかった。
どうしてかはわからない。でも妙に心の中はむきになっていたけれど、口をつぐんでいた。
そんなこと言わないでって皆の前で声に出す勇気は無かったから。
「別に、迷惑かけてないじゃん、槇野。静かだし」
意外にもそう言ったのは山地くんだった。