arch
教室には当然、槇野くんがいて、私はその横を通りすぎて席に着いた。
落ち着く。こうやって槇野くんの背中を見つめるのは、すごく落ち着く。格好いいなあ。肩から腕のライン。大きな手。
「見すぎだって、唯!」
横からウィスパーボイスで梨花子がからかってくる。
「告ればいいのに」
と、反対隣の由紀恵もウィスパーボイスで応戦する。梨花子から由紀恵、由紀恵から梨花子に聞こえるウィスパーボイスはもはや小声ではなく、前の席の人にも聞こえてるかもしれない。
両手をしっしと振って、黙る様に言った。
もし、槇野くんが勘違いしていなくてもこれじゃあ、バレバレじゃないか。
それに、何か、何だろう……。槇野くんが休まずに来るようになってから、最初こそ戸惑っていたクラスメイトたちも彼に対して柔軟な姿勢を示すようになってきたのだ。それは、クラスのムードメーカーみたいな山地くんが普通に話しかけている事が一役買っている……のが大きいのは大きいのだけど
女子の皆さんはそれだけじゃない気がする。つまり、最近私は気が気でないのだ。大した用事でもないのに槇野くんに話しかけている女子は、多分……彼に話しかけたいだけだってことが、後ろの席から見えてしまうのだ。
落ち着く。こうやって槇野くんの背中を見つめるのは、すごく落ち着く。格好いいなあ。肩から腕のライン。大きな手。
「見すぎだって、唯!」
横からウィスパーボイスで梨花子がからかってくる。
「告ればいいのに」
と、反対隣の由紀恵もウィスパーボイスで応戦する。梨花子から由紀恵、由紀恵から梨花子に聞こえるウィスパーボイスはもはや小声ではなく、前の席の人にも聞こえてるかもしれない。
両手をしっしと振って、黙る様に言った。
もし、槇野くんが勘違いしていなくてもこれじゃあ、バレバレじゃないか。
それに、何か、何だろう……。槇野くんが休まずに来るようになってから、最初こそ戸惑っていたクラスメイトたちも彼に対して柔軟な姿勢を示すようになってきたのだ。それは、クラスのムードメーカーみたいな山地くんが普通に話しかけている事が一役買っている……のが大きいのは大きいのだけど
女子の皆さんはそれだけじゃない気がする。つまり、最近私は気が気でないのだ。大した用事でもないのに槇野くんに話しかけている女子は、多分……彼に話しかけたいだけだってことが、後ろの席から見えてしまうのだ。