arch
うーん、やっぱりあのリングに手が届くなんて考えられないんだけど……
ボールをボードの四角枠内に当ててゴール下からシュートを決める。
ここからでも遠いよ。
反対側のゴール下からシュートする、ガンッと音がして、シュートは外れた。ボールは私の顔を掠めて転がって行った。この距離でも外す。やっぱり才能ないんだろうな。努力では埋められないところ。身体能力、センス。それを思い出すと、喉の奥が苦くなるようで……だから高校ではバスケはしないと決めたのだと思い出した。バスケを嫌いになりたくなかったから。
ボールを拾いに行こうと振り向くと、私のボールは誰かが持っていて
──誰かって彼しかいないのだけど。
ボードにバンッとボールをぶつけた。シュートが外れたのではなく、わざとボードにぶつけたのだ。真っ直ぐ、垂直に跳ね返る様に。ボールの跳ね返りを予測して、跳ぶ。
……ふわり。
高い!そのまま高い位置でちょいっとボールに触れるだけでボールはリングに吸い込まれていった。
ほんの一瞬の出来事。だけど、身体能力っていうのを知るには十分だった。
明らかな違いを見せつけられた瞬間だった。嫉妬心すらおこがましい《《違い》》。
「ムカつく!」
顔を上げた彼に口を尖らせて抗議したのは、憧れと、称賛と、それから……言葉のままの本心だ。
ボールをボードの四角枠内に当ててゴール下からシュートを決める。
ここからでも遠いよ。
反対側のゴール下からシュートする、ガンッと音がして、シュートは外れた。ボールは私の顔を掠めて転がって行った。この距離でも外す。やっぱり才能ないんだろうな。努力では埋められないところ。身体能力、センス。それを思い出すと、喉の奥が苦くなるようで……だから高校ではバスケはしないと決めたのだと思い出した。バスケを嫌いになりたくなかったから。
ボールを拾いに行こうと振り向くと、私のボールは誰かが持っていて
──誰かって彼しかいないのだけど。
ボードにバンッとボールをぶつけた。シュートが外れたのではなく、わざとボードにぶつけたのだ。真っ直ぐ、垂直に跳ね返る様に。ボールの跳ね返りを予測して、跳ぶ。
……ふわり。
高い!そのまま高い位置でちょいっとボールに触れるだけでボールはリングに吸い込まれていった。
ほんの一瞬の出来事。だけど、身体能力っていうのを知るには十分だった。
明らかな違いを見せつけられた瞬間だった。嫉妬心すらおこがましい《《違い》》。
「ムカつく!」
顔を上げた彼に口を尖らせて抗議したのは、憧れと、称賛と、それから……言葉のままの本心だ。