君の才能ごと、独り占め
「おまえを傷つけるやつがいるのも嫌だし、俺のせいでああなったならなおさら嫌だった」

「榊くんのせいじゃ」

「それでも嫌なんだよ」

きっぱりと言い切られて、胸が震えた。

彼はゆっくり手を伸ばすと、私の髪に触れるか触れないかの距離で止めた。許可を待つみたいに。

私は小さく頷く。

その瞬間、やさしく頭を撫でられた。

「……こんなに大事にしたいと思ったの、初めてだ」

もうだめだった。

好きにならないでいるなんて無理だった。

私はぎゅっとペットボトルを握りしめ、震える声で言う。

「私も」

榊くんの目がわずかに見開かれる。

「え」
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