君の才能ごと、独り占め
「わかってたけど、やっぱり嫌だった」

「嫌って」

「見惚れられてるのが」

頬が一気に熱くなる。

「そんなの……」

「実際そうだった」

恒一くんは少しだけ眉を寄せた。

「終わったあとも、知らないやつらが星音のこと話してるの聞こえた」

その声音には、静かな嫉妬が混ざっている。

激しく怒るわけじゃない。
取り乱すわけでもない。
でも確実に、独占欲が強くなっているのがわかった。

「ごめんね」

思わずそう言うと、彼はすぐに首を振る。

「星音が謝ることじゃない」

「でも」

「ただ、俺が勝手に余裕なくしてるだけ」

そんなふうに認められると、余計に愛しくなる。

「……嫉妬してるの?」

「かなり」

即答だった。

「今すぐここに隠したいくらい」

さすがにそれには笑ってしまう。

「隠せないよ」

「知ってる」

「私、文化祭中なんだけど」

「それも知ってる」

「じゃあどうするの」

私が少し意地悪く聞くと、恒一くんはじっと私を見た。
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