君の才能ごと、独り占め
「でも」

恒一くんは少しだけ身をかがめる。

「一番に迎えにきたのは俺だし、今こうして隠してるのも俺だから、少しは落ち着いた」

隠してる。
その表現に胸が甘くなる。

「独占欲強い」

「今日だけじゃない」

「え」

「前からずっと」

さらっと告げられて、息をのむ。

「ただ、星音が困ると思って抑えてた」

「……抑えてたんだ」

「今も抑えてる」

今でこれなら、抑えていなかったらどうなるのだろう。
想像してしまって、頬が熱くなる。

恒一くんはそんな私を見て、静かに笑った。

「何考えてるか顔に出てる」

「出てない」

「出てる」

彼は少しだけ顔を近づける。
息が触れそうな距離。

「かわいい」

「もう、そればっかり」

「だってほんとだから」

直球すぎて、まともに見返せない。

そのとき、教室の中からクラスメイトに呼ばれる声がした。
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