過去の傷も全部、君の熱で上書きして。
今まで、触れることも名前を呼ぶことも許されず、指をくわえて遠くから見ていることしかできなかった3年間分の反動。
優しく甘やかしてあげたいという気持ちと同じくらい、俺は彼女を
「俺なしでは生きていけない身体と心」
に作り替えたいという強烈な欲望を抱いていた。
『会社では「先輩」って呼んであげてますよね。ここは俺の家で、俺たちは付き合ってるんですから・・・二人きりの時は、結衣ちゃんって呼びたいです。』
平然とした顔でそう告げながら、俺は心の中で誓っていた。
朝の秘密の通勤も、オフィスでの思わせぶりな手差しも、給湯室でのキスも、そしてこの部屋での「結衣ちゃん」という呼び名も。
全部、あんたを俺の沼に落とすための計算で、俺の重すぎる愛の証だ。