過去の傷も全部、君の熱で上書きして。
大学時代、元カレに
「お前といると重い」
「周りから変な目で見られる」
と捨てられたあの日の光景。
私と一緒にいると、周りを不幸にしてしまうんじゃないか。
ただでさえ3つ年上の私が、未来ある彼の足を引っ張ってしまうのではないか。
(廉くんは、私を守るために会社に入ってきてくれた。なのに、私が彼の邪魔をしちゃダメだ・・・。)
ランチの味なんて、まったく分からなくなっていた。湧き上がる自己嫌悪と不安で、結衣の心は激しく揺さぶられていた。
(廉くんの未来を壊すわけにはいかない。・・・私から、引き下がらなきゃ。)
結衣は震える拳を膝の上で握りしめ、悲しい決断を心に下したのだった。