過去の傷も全部、君の熱で上書きして。
廉の手が、結衣の涙で濡れた頬を乱暴に、けれどどこか愛おしそうに包み込んだ。
親指が唇の端を拭う感触に息をのんだ瞬間、結衣の視界が廉の影で完全に覆い尽くされた。
「ん・・・・っ!?」
逃げる隙も与えられず、強引に塞がれた唇。
それはこれまで見せていた優しく甘やかしてくれるキスとはまるで違う、荒々しく、貪るような熱を含んでいた。
壁と廉の分厚い胸板の間に挟まれ、身動きが取れない。
結衣の手首を頭上で片手で固定され、空いた方の手で結衣のうなじを強く掴んで逃げ道を完全に塞いでくる。
「ん・・・っ、れ・・・ん、くん・・・・・っ。」
あまりの強引さに息が詰まり、結衣が弱々しく首を振ろうとすると、廉はそれを許さないようにさらに深く、角度を変えて何度も何度も唇を押し当ててきた。