過去の傷も全部、君の熱で上書きして。
隙間から滑り込んでくる廉の熱い舌と、深く絡みつく呼吸。
彼の荒い息遣いと、二人分の心臓が狂ったように脈打つ音が、冷たいコンクリートの壁に反響して耳元で響く。
「・・・・んぐ・・・ふ・・・・・っ」
過去のトラウマも、周りの噂への恐怖も、余計な思考のすべてが、廉から注ぎ込まれる強烈な熱によって白く塗りつぶされていく。
唇を割られ、深いところで愛を吐き出されるたびに、結衣の膝からすーっと力が抜けていった。崩れ落ちそうになる結衣の腰を、廉は固定していた手を解いて強く抱き寄せる。
しっかりと自らの体に引き寄せ、身体の隙間をゼロにするように密着させた。
「・・・・ん・・・・・っ、はぁ・・・っ」
ようやく少しだけ唇が離れた時、二人の間に銀色の糸が一条引かれた。