過去の傷も全部、君の熱で上書きして。
15分ほどでテーブルに並べられたのは、鮮やかなパスタと彩り豊かなサラダ。
「わぁ・・・・すごく美味しそう!」
「口に合うといいんですけど。はい、召し上がれ。」
一口食べると、お店の味かと錯覚するほど美味しく、結衣は思わず目を丸くした。
「美味しい! 廉くん、本当に料理上手なんだね。」
「良かった。結衣さんが美味しそうに食べてる顔、ずっと見たかったんですよね。」
廉は肘をつき、嬉しそうに結衣が食べる姿を見つめている。
見つめられながらの食事に照れた結衣は、誤魔化すようにワイングラスに口を付けた。
そのまま何杯かグラスを重ねていくうちに、緊張がほどけ、酒気のまわりと同時に心地よい眠気と甘えたい気持ちが頭を支配し始める。