サーカス&バンドの年の差恋愛
結婚式場での打ち合わせが終わった二人は、近くの喫茶店へと足を運びました。木製の扉を開けると、ほっと落ち着くような香りが迎えてくれます。テーブルに座り、メニューを開いて目を通し、二人は顔を見合わせて注文を決めました。
注文を済ませ、ゆったりとした時間の中でこれからの結婚式のこと、住まいのこと、思い出話など、話は尽きることがありません。そうしていると、ふわふわの卵が輝くオムライスとジューシーなハンバーグのセットが運ばれてきました。「いただきます」と手を合わせ、二人は笑い合いながら食事を楽しみ、やがて完食しました。
店を後にした二人は、コンビニで少し買い物を済ませ、高がオーナーを務める店「カナフ」へと向かいました。ここではこれから行うコンサートの準備が待っています。ステージの配置を確認し、機材を調整し、歌の順番を確認しながら、みんなで力を合わせて準備を進めていきました。

ひと段落ついて休憩になると、愛斗は温かいマイルドのカフェオレを手に、一息つきながらまたおしゃべりを続けます。和やかな時間が流れたあと、いよいよコンサートが始まりました。歌い、奏で、語りかけ——二時間があっという間に過ぎ去るほど、心を込めたステージは大成功でした。

コンサートが終わると、続いてYouTubeライブの時間です。まずはメンバー全員で自己紹介をし、そして「本日の特別ゲスト」として愛斗が呼ばれました。画面の向こうの視聴者から拍手が送られる中、愛斗は笑顔で自己紹介をし、その場で二人の結婚を改めて報告しました。
続いて質問コーナーが始まり、画面にはこんな質問が届いていました。

「正子さんと愛斗さん、どちらが先に告白しましたか? 馴れ初めも教えてください!」
正子は少し照れながら、でも優しく語り始めました。
「一年前の四月のコンサートの帰り道でした。コンビニでたまたま愛斗さんに会って、『よかったら飲みに行かない?』と誘ってくれたんです。私は『いいよ』と答えて、それから時々一緒に過ごすようになりました。ある日、二人で飲んでいたらいつの間にか夜中になっていて、帰ろうとしたときに愛斗さんが『帰りたくないな』って……それが告白でした」
「そうなんです」と愛斗は照れくさそうに笑い、画面の向こうからは「きゅんとする!」「素敵!」といったコメントが次々と届きます。
「正子さん、愛斗さんの前では甘えるんですか?」
「うふふ、そうみたいですね」と正子が笑うと、愛斗が「僕も他では見たことないです」と続けます。
「愛斗さんにだけ、甘えるんですよ」
その言葉に二人は思わず顔を赤らめ、視聴者からは「かわいい!」「お幸せに!」という温かいメッセージが溢れました。
その後も和やかな雰囲気のままライブは続き、約一時間後に無事終了となりました。集まってくださったお客様が笑顔で帰路につかれるのを見送り、残った五人で片付けを済ませ、それぞれ帰る準備を整えました。

家に帰り着くと、柔らかい明かりの中で二人だけの時間が流れます。愛斗は正子をそっと抱きしめ、そっとキスをしました。正子も愛斗の胸にそっと寄り添い、温かな気持ちに包まれながら、静かな夜が更けていきました。
朝のごはん
窓から柔らかな朝日が差し込む部屋。テーブルには湯気の立つごはん、焼き魚、味噌汁、それに新鮮な野菜のおひたしが並んでいます。
正子がエプロン姿で最後のお皿を運んできました。
「できたよ~ 食べよう」
愛斗はテーブルについて、手を合わせます。
「いただきます」
「いただきます💕」
温かい味噌汁を一口飲むと、体の芯からじんわりと温かくなります。
「おいしい?」
「うん、すごくおいしいよ。正子さんのごはんが一番だね」
正子は少し照れながらも嬉しそうに笑い、自分のお茶碗に手をつけました。二人はゆっくりと、今日の予定や昨日の出来事を話しながら、朝ごはんを味わいました。
ごちそうさまでした」
「ごちそうさま~」


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