英語の天才は日本語がちょっと不自由!?

世界への旅立ちと、幼馴染の距離






「……よし、これで全員分のパスポートと渡航書類のチェックは完了だな」


世界大会の日本予選を劇的な大逆転勝利で飾り、私たちはついにアメリカ・ニューヨークで開催される世界大会への切符を手に入れた


出発を3日後に控えた放課後の生徒会室


新調された『私立聖グローバル学園・英語ディベート部』の遠征用ジャージに身を包んだ律が、手際よく書類をファイリングしていく


「すごーい! 律、相変わらず仕事が『電光石火(でんこうせっか)』だね! まさに『棚からミートボール』だよ!」


「緋彩、電光石火は合っているが後半は完全に意味不明だ。それを言うなら『手際が良い』か『立て板に水』だろ」


律が呆れたようにペンを置き、私のおでこをコツンと小突く


そのやり取りを、ソファに並んで座る健二と紬がニヤニヤしながら眺めていた。


「ねえ健二、あそこの二人、世界大会に行くっていうのに相変わらずの熟年夫婦感じゃない?」


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