英語の天才は日本語がちょっと不自由!?
オレンジ色の夕光が、静まり返った生徒会室を濃く染め上げていく


私の両肩に置かれた律の手から、その熱がじんわりと伝わってきた


いつもは冷静な律の指先が、今はかすかに震えている


「律……?」


ドキドキと、胸の音がうるさいくらいに跳ね上がる。


律は生真面目なほどまっすぐに私の目を見つめ、ゴクリと喉を鳴らした


「緋彩。俺は今まで、幼馴染という特等席に甘えていた。お前がどんなに無茶をしても、日本語を間違えて暴走しても、隣でツッコミを入れて、裏でフォローしていれば、ずっと今の関係のままでいられると思ってたんだ」


律の黒い瞳の奥に、言葉にできないほどの深い情熱が揺れている。


「でも、違った。お前が橘くんと英語でバチバチに戦う姿を見たときも、白銀に立ち向かっていくときも、俺は……お前が誰かに奪われるんじゃないかって、本当は生きた心地がしなかった」


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