英語の天才は日本語がちょっと不自由!?
健二がフッと眼鏡を押し上げる


「まぁ、あいつのことだから、また生徒会の仕事が『五里霧中(ごりむちゅう)』で忙しいだけじゃないのかい?」


「いや、健二、それを言うなら『多事多忙』ね」


すかさず紬が健二にツッコミを入れる


付き合ってから、紬のツッコミスキルも健二のおかげで急上昇していた


そして私のせいで健二の日本語力が低下してきつつあった


結局、その日も律は一言も話してくれないまま、放課後の部活の時間になってしまった


部室の空気は、律が放つ謎の「冷気」のせいで、まるで白銀怜が再来したかのように凍りついている


「……。今日のミーティングは以上だ。各自、解散」


冷たい声でそう言い残し、律はカバンを持ってさっさと部室を出て行ってしまった


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