英語の天才は日本語がちょっと不自由!?
「……っ、もう限界! 白黒はっきりつけさせてあげる!」


私はカバンをひったくると、夕暮れの廊下を走る律の背中を追いかけた


「待って、律!!」


校門へと続く、人通りの少ない裏廊下


私の叫び声に、律がピタッと足を止めた


振り返った彼の顔は、いつもの冷静なポーカーフェイスだけど、どこか子供のように拗ねたような、見たこともない表情をしていた。


「……なんだ、緋彩。俺はこれから生徒会の用事が――」


「嘘おっしゃい! 律、今日一日ずっと私のこと無視したでしょ! 私が何か悪いことしたなら、謝るから、理由を言ってよ!」


私は律の前に立ち塞がり、彼の制服の袖をぎゅっと掴んだ


いつもなら、この時点で私の手を握り返してくれるはずの律が、今日は苦しそうに顔を歪めて、視線を斜め下に逸らした


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