先生はキケンな許嫁。
−−ガチャ
「美織ちゃん、ただいま〜」
「………」
私はいまコイツとは口を聞きたくない。
保健室の遠藤先生との光景をみてから、ますます嫌いになっている。
こんなやつがいま私の部屋にいるなんて…。
もう、いや!!!
「無視はひどいよ〜美織ちゃん♪」
「……話しかけないで」
「なんでーそんな怒ってんの?」
「うるさい!チャラ男……っ…」
私が口を開いた瞬間、チャラ男に両手で口を塞がれた。……な、なんなのこの状況…。
「あんまり大人を馬鹿にすると、おそっちゃうよ?」
「……ん…んん!…はぁはぁ……殺す気?」
「あとー、『チャラ男』ってのもやめてほしいなぁ。一応担任の先生なんだから!」
「……無理」
−−ドンッ
ちょうど壁際にいたわたしは、座りながらチャラ男に壁ドンされています……
スーツ姿の綺麗な顔立ちの先生の顔面がわたしの目の前に現れた。
「先生と呼びなさい。わかった?」
「……はい」
「よし、よろしい♪」
そういうとチャラ男……じゃなくて先生はスーツのジャケットをハンガーにかけながら口を開いた。
「そういえば美織ちゃん、この間田中に告られてた?」
「え、なんで知ってるの?」
「いやぁ、勤務初日の日に見ちゃったんだよねーたまたま通りかかって」
「はぁ…」
「俺さ、美織ちゃんの名前しか知らされてなかったから出席取った時はびっくりした。すんげぇ可愛い子じゃん!よっしゃーって♪」
「……全然よくない」
「なんで?」
「保健室の遠藤先生と……見ちゃったんだから!本当むり!もうあんたなんかと、むりむりむりーっ!」
「美織ちゃん嫉妬してくれてるの?」
「はぁ?んなわけないでしょ!」
「じゃあ試しにキスしてみる?」
「しないから!!」
はぁあー……わたしもうだめだ。
こんなやつといたら心臓がいくつあっても足りない。
もういいや今日は寝よ。
「もう寝る」
「じゃあ俺も一緒に♪」
「こないで!!」
−−バンッ
わたしは思いっきりドアをしめてやった。