先生はキケンな許嫁。
ピピピピッ−ピピピ−
「…う、うぅん………」
またまた寝不足で迎えた朝。
先生はわたしより朝は早く出ていく。
まぁ一応あいつも教師だし、そりゃあそうだ。
「おはよ〜美織!」
「あぁ、おはよ」
「なんかクマひどくない?大丈夫?」
「あ、うん、大丈夫大丈夫!ははー…」
今だに先生との同居生活のことを奈々に言えていないまま、時間だけが過ぎていった。
「白石ー…ちょっといい?」
昇降口について、下駄箱で上履きに履き替えている時、突然声をかけられた。
振り返るとそこにはイケメンでモテるで有名なサッカー部の蒼井拓哉(アオイタクヤ)先輩。
奈々がキャーキャー言ってたから覚えてる。
「あ、はい」
「美織…!やばい…ついに拓哉先輩まで!」
「とりあえずいってくるー」
校舎の裏側に歩いていく先輩についていった。
ってかここ……この間先生がキスしてた場所じゃん。
縁起悪っ。
「白石……俺のこと知ってる?」
「あ、はい、知ってますよ」
「よかった。俺と付き合って欲しい」
いつもなら一つ返事で断る私。
断ってた理由は許嫁がいるから。
でも許嫁があんなチャラついたやつで、私は真面目に生きてきたのがなんだかバカみたいに思えた。
「はい、お願いします」
「……まじ!?よっしゃあー!」
わたしは先輩が喜ぶ前で一生懸命作り笑顔を見せた。
「よかったー、白石OKしないで有名だから」
「そ、そうなんですねー…」
「とりあえず連絡先交換しよ!」
そう言って先輩と私は連絡先を交換して、付き合うことになった。
……付き合うってなにをするんだろう。
何が変わってどんな風になるのか、恋愛未経験の私にはあまり実感がわかなかった。