先生はキケンな許嫁。
ふわふわした気持ちで私はマンションのエントランスにたどり着いた。
ふいにスマホをタップすると時刻は20時を回っていた。
先輩と途中公園によって話をしたりしていたらこんな時間に。
「……ん?」
マンションのエントランスの横のポストがある場所に見覚えのある人影が見えた。
「……はぁ?!」
それは、先生と見知らぬ女がキス……している光景。
はぁああああ???
あのチャラ男……どこまでチャラいのよ。
てかなに?趣味キスなの?なんなの本当に…
ますます無理っ!!!
−−−ガタン
「ひゃ!…………あ」
「ん…美織ちゃん?」
エントランスのポストの横に置いてあるゴミ箱にぶつかってしまい、気づかれた私は、その場を逃げるように自分の部屋に走り出した。
−−−ガチャッ
さっと玄関で靴を脱いで寝室のベットでうずくまった。
ありえない。ありえない。
あんな汚いやつと一緒に住むなんて……もう無理、耐えられない。
−−−ガチャッ
玄関の開く音がした。
「美織ちゃん」
「……気安く名前よばないでよ!」
寝室に入ってきた先生に腕を掴まれた私は、思いっきり振り払った。
「そんな汚い手で…さわんないでよ!!
あんたみたいな汚いやつ、だいっきらい!」
「……あ、美織ちゃん!」
わたしはものすごい勢いで家を出て、気づいたら走り出していた。
なんで私の家なのに、私が出て行かなきゃならないのよ……