先生はキケンな許嫁。
(先生side)
「俺は後継なんてしない」
その言葉を聞いた俺の父親、◯商事の社長は口を開いた。
「そんなに嫌なら、許嫁の美織さんの担任をやるしかお前に道はない」
「……は?」
家柄的に俺には許嫁がいる。
でも会ったこともないし、年齢も家柄も何も知らなかった俺はいきなり親父の言った一言に耳を疑った。
「未成年ってことか?」
「◎商事の白石さんの社長令嬢だ。
未成年でも卒業すればすぐに結婚はできるだろ。」
「……まじかよ」
俺は耳を疑った。まさか未成年とは思ってもいなかったからだ。
そんな俺には決定権はないし、抵抗する気もさらさらなかった。
当時の俺には彼女がいた。
この間親父の会社のパーティーで知り合った三吉華(ミヨシハナ)。
コイツの家も裕福だけど、親父によれば白石家と比べるとまだまだ小さな子会社らしい。
「私と付き合ってくれない?」
「いいよ」
俺は、来る者拒まず去る者追わずスタイル。
だいたい寄ってくる女は俺の家柄と、ルックスにしか興味はない。
どうせ親に決められたやつと結婚すんなら、今くらい好きなようにさせてほしい。
そう思った俺はフラフラといろんな女と遊び始めた。
「別れて欲しい」
「……な…なんで?」
「実は許嫁がいて、そいつと同居しなきゃいけないから」
「……なんでそんな大事なこと、言ってくれなかったの…?」
「ごめん、親父の言うことだから」
俺は泣き崩れる華を置いて、あっさりと別れを告げた。
全然好きじゃなかったし、そろそろ重いな…と思ってたから丁度よかった。