先生はキケンな許嫁。
−−ガチャッ
「美織ちゃんただいま〜」
丁度よく先生が帰ってきた。
「あ、それ明日だから」
「え?」
「あした、美織ちゃん連れてくるように親父に言われてるから」
「なにそれ!聞いてないんですけど!」
「なんか忙しくて言うの忘れちゃった〜ごめんねー…」
「……ちょ、ちょっと!」
先生はソファに座る私の膝に頭を乗せて目を閉じている。
やっぱ顔整ってるなぁ。そりゃあモテるわけだ。
そんなこと思いながら先生のことを見つめていると、先生の瞳がゆっくりと開き出した。
「なに?キスしたくなった?」
「は、はぁ?……いいから離れてよ!!」
「もしかして美織ちゃんファーストキス?」
「……バカにしないでよ……」
そうだ、先輩とキスしたこと先生は知らないんだ。
なんか……言うのも複雑な気持ち。
「蒼井くん?」
「………」
「そっかー、まぁ、高校生だもんね…」
先生は私の顔をじーっと見つめながら再び口を開いた。
「でもちょっと妬いちゃうなぁ。俺とはしてくんないの?」
「……無理なもんは無理なの!てかあんたに言われたくない!」
「練習してみる?」
「……もう、うるさい!!
てかあしたドレスコード?わたし実家帰らないと、ドレスとかないんですけど」
「あぁ、それなら大丈夫、会場に用意してあるから」
にこっと私の方を見て笑う先生。
私は照れる顔を必死に隠しながら唇を噛み締めた。