先生はキケンな許嫁。
−ピピピッピピピピッ
目覚まし時計が鳴り響く朝。
「……ふぁ〜……んーっ……」
「美織ちゃんおはよう」
「……おは……ひ、ひゃっ!!!」
目を開けると私の横に添い寝している先生の姿が。
「ちょっと!……勝手に入んないでよ!ばかぁ!」
「こら、ばかとか言ってると食べちゃうぞ」
「……んもう、やめて!てか時間ないし!」
「いつになったら触れさせてくれるの?美織ちゃん」
「………だから、むりっ!!」
先生に無理やり掴まれた腕を振り解き、赤らんだ顔を冷たい水で洗って、目を覚ました。
コーヒーのいい匂いに誘われながらリビングに向かうと、トーストにハムエッグが用意されていた。
「先生ってさ、意外と家事できるの?」
「一応突然来た身だし、これくらいはできるよ」
先生は頭に手をポンっと当てながら優しくなでる。
「大人をなんだと思ってる!」
「……チャラついてるくせに、なにが大人よ…」
「ねぇ、俺のこと本気にさせる気?」
頭に手を置いたまま、先生は今にもキスしそうな距離に顔を近づけて、イタズラな顔でそう言った。
「………っ…うるさい」
「キス、してほしいならちゃんと言ってね」
「……しないから!!」
私のことなんだと思ってんの…。
こども?ぬいぐるみ?おもちゃ?
少しでもドキドキしたこの感情を、認めたくない私がいた。