先生はキケンな許嫁。
〜♪
突然先生のスマホが鳴り出した。
『わかった、今降りる』
とだけ言って先生はスマホをポケットにしまった。
「迎えがきたみたいだからそろそろ出るよ」
「あ、うん、待って」
私は急いで支度を整え、玄関で靴を履きながら髪の毛を最終チェックした。
一応先生の親に会うわけだし、一応……ね。
「可愛くしてくれてるの?もう十分可愛いから、大丈夫だよ」
「別に、いつも通りですけど!」
そんな会話をしながら、マンションの前に到着すると、執事であろう人がブラックの車のドアの前に立っていた。
「お待たせいたしました李人様」
「おう」
すると、執事であろう人が私に近づいてきた。
「私執事の前田でございます。どうぞ今後ともよろしくお願いいたします、美織様」
「あ、ありがとうございます」
うちにも執事はいるけど、しばらく実家には帰ってなかったから、なんか久しぶりの感覚もあって緊張した。
私たちは車に乗り込み、前田さんの運転で会場に向かった。
な、なんか緊張するなぁー…
先生の両親ってどんな人なんだろう。
「緊張してるの?」
「まぁ……そりゃあそうでしょ」
「大丈夫だから」
そう言って先生は私の手を握った。
到着するまでの間、ずっと。
前田さんがいる手前、振りほどくのも違うと思ったし……?